コロナショックに直面したロボアドTHEOの状況は?損失率はどのくらい?

資産運用

2020年3月はコロナショックで大荒れです。世界中の市場で連日暴落が続いていますが、ロボットアドバイザーのTHEOはどうなったのでしょうか?

THEOはETFの買いのみを行うシステムなので、損失が出ているのは確実です。どの程度の損失が発生しているのか確認してみました。

 

世界のマーケットの状況

3月9日から3月13日の一週間のマーケットは記録に残る大暴落を記録しました。

THEOの成績と比較する為に、まずはマーケット全体でどのくらい下げたのかを確認したいと思います。

 

比較する期間

私がTHEOに入金をしたのが2020年1月21日。この稿を書いている時点でのTHEOの評価日が2020年3月12日である為、比較に使用する期間は以下の通りとします。

2020年1月21日~2020年3月12日

 

比較する指標

有名な株式指標は、日経平均やニューヨークダウなどたくさんありますが、THEOとの比較に使用するのはS&P500が良いのではないかと思います。

理由は、THEOが運用するのは米国上場のETFであること、S&P500はダウに比べて組み入れ銘柄数が多い為、広くマーケットの動向を反映しているためです。

 

実際にどのくらい下げたか計算してみると

2020年1月21日~2020年3月12日のS&P500の値段の変化は、3320.79→2480.64下落率は25.3%でした。

この数字はドル建ての数字なので、円ベースで考える場合、為替レートも考慮する必要があります。

1月21~3月12日のドル円レートは、109.86→104.63に変動しているので、円高率は4.8%です。THEOが持つETFはドル建ての資産を持っている為、円高は円ベースで評価する場合、減価要因です。

このため、1月21日~3月12日まで米株を持っていた場合、平均28.9%の損失が発生するものと考えられます

 

さてTHEOは?

さて、THEOはどうでしょうか?

2020年1月中旬に資産10,000円で開始したTHEOの残高は、2020年3月14日時点で8,189円になりました。

期間中の騰落率は、▲18.11%。もともとが10,000円スタートであったので、非常に分かりやすいです。

米株全体の損失率が28.9%、THEOが18.11%とすると、THEOの方が損失が少ないように見えますが、THEOはすべて株式で運用している分けではありません

 

 

ポートフォリオは一貫してデフォルト(初期値)での運用です。株式の資産クラスはグロースに含まれるます。

つまりこのポートフォリオでは株は39%しか保有されていないことになります。

そうすると、むしろ18.11%は負けすぎではないか?正味の株式部分の損失を知りたいと思い、画面を操作したところ、グロース部分の損失額が表示されている画面がありました。

 

グロース(株式)で31.56%インカム(債券)で9.64%負けています

グロースの内訳は株式ETFなの当然ですが、先ほど計算した米株の損失率28.9%に近い数字ですね。

不思議なのはインカム(債券)です。各国の金利引き下げに伴い、債券価格は上昇したはずなのに、マイナスです。

下落幅が大きかった債券はSINK(米ドル建ての残存期間0.5年のハイイールド社債)ですね。

SINKの組み入れ社債の内訳までは分かりませんが、コロナショックで残存期間の短い社債が大きく下落したとは思えません。

マーケット全体の急落によって現金化のニーズが高まり、直接は影響を受けない組み入れ資産をもつETFも売られた結果、評価損が出たのではないかと想像します

組み入れ資産が債券とはいえ、ETFであることにはかわりません。このため、市場の需給次第で価格が変動します。

おそらく、マーケットの回復の状況に関わらず、SINKの評価損は時間が経過すれば解消するのではないかと思われます。

 

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まとめ

マーケットの暴落の結果、THEOはどうなった?どの程度の損失が発生したのか?という設問に対しては、米株全体の損失率が28.9%に対してTHEOが18.11%というのが結論です。

単純に全額を株で持っている分けではないから、株式市場ほどには損失が大きくないのは当然ですね。

 

ロボットアドバイザーは与えられた方針と独自のロジックにより、自動的に銘柄を入れ替えて自律運用することに本来の存在意義があります。

そうすると今回のように保有銘柄ごとに「いくら損をした」と述べることにはあまり意味はないものと思います。

長い目でみてどうなるか、もう少し様子をみてみることにします。


 

週が明けて3月16日。FRBが電撃的な追加利下げを実行して、ゼロ金利に。

株も金利も上がる時はゆっくり上がって、下がる時にには一瞬ですね。

景気が過熱して段階的に金利を引き下げるという穏やかな利下げをみたのはもう随分昔の気がします。

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