Tポイントで株が購入できるという珍しい証券会社がSBIネオモバイル証券。購入単位の引き下げで、昔に比べると買いやすい値段になったとは株とはそれなりに高価なもの。Tポイントでどうやって株を買うのか気になったので少し調べてみました。
SBIネオモバイル証券の特徴
Tポイントで株が買える
カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)が管理するTポイントを利用して株を買うことができます。
換算金額は1ポイント=1円です。ホントにポイントで株が買えるんですね。
1株単位で株を買うことができる
通常、株を買う時には、単元株と呼ばれる数量でまとめて売買する必要がありますが、ネオモバでは1株単位で株を売買することができます。
例えば三菱UFJフィナンシャルグループであれば、本日の株価は580円ほどですが、単元株数が100株である為、普通は、100株まとめて売買する必要があります。
つまり、三菱UFJ株を買いたいと思えば、580円×100株で58,000円ほど必要になりますが、1株単位で買えるので、最低、580円で三菱UFJが買えるという意味です。
IPO投資も1株から可能
IPOとは新規に公開(上場)される株券を指します。
一般に新規公開株は公開後上昇することが多いと考えられており、人気があります。上場前には入札や公募・抽選によって希望者に株券が割り当てられます。
ネオモバでは、このIPO投資も1株から申し込み可能です。
ただし希望すれば必ず購入できる分けではなく、抽選の結果、当選すれば購入が可能となる方式です。方式自体はネット証券では一般的なものですね。
すべてのIPO銘柄を優先的に買うことができるというようなものではなく、SBIモバイル証券が取り扱う特定銘柄に限ります。
また、IPO株に限ってはTポイントを使用することはできず、現金での購入になります。
株の自動買付けが可能
ネオモバでは100円以上、100円単位で毎月株の自動購入が可能です。
あらかじめ購入を行う銘柄と金額を指定しておけば、毎月自動で購入してくれますが、可能なのは金額指定のみで株数指定はできません。
Tポイントを利用して購入することも可能です。
Tポイントで購入を行うには、購入設定画面でTポイント優先を選択すれば、手持ちのTポイントがある場合、こちらを優先的に使用して株の買付けが行われます。
Tポイントが不足している場合、または現金で購入を行う場合には、登録したクレジットカードから購入に必要な金額が充当されます。
スマホ専用アプリが利用可能
iOS、Androidともに専用の取引アプリが用意されています。
クレジットカード決済
自動積立時の引き落とし、サービス利用料の支払いなどはクレジットカード決済を利用します。
サービス利用料の引き落としはともかく、株券の買付けをクレジットカードで行うというのは斬新ですよね。よくクレジットカードブランドの審査を通ったな、と感じます。
ウェルスナビによる資産運用が可能
ウェルスナビという自動運用システムにより、手持ちのシステムの自動運用が可能です。
ウェルスナビは単独で試算運用サービスを行っている会社で、ロボットアドバイザーを使用したサービスとしては有名どころのひとつです。
ネオモバで、ウェルスナビを利用する為には、最低1万円必要です。
ご参考までにウェルスナビに興味がある方は、こちら(ウェルスナビHP)をご参照ください。
SBIネオモバイル証券のメリット
余ったTポイントを投資に回せる
Tポイントに限りませんが、たいていのポイントには有効期限がありますよね。有効期限間際には「使わなければもったいない」とは思うものの、手持ちの少額の資金ではたいしたものは買えないし、ということもあると思います。
そういう時に、とりあえず株でも買っておこう。と手持ちのポイントで買える分の株を買うのには良いのではないでしょうか。
株投資の練習に最適
1株から取引可能な為、少額で取引ができる。つまり利益も損失も少額だということです。
株に興味があるけど、いきなりまとまったお金を動かすのは少し怖い。そう感じるのであれば、まずはネオモバで取引を始めてみても良いかもしれません。
もしも損失が発生した場合でも、失ったのがポイントであれば現金ほどには痛みを感じないものと思います。
毎月期間固定Tポイントがもらえる
毎月200円分の期間固定Tポイントをもらえます。
これを見た時、すごい!と思ったのですが、もらえるTポイントは期間固定で、その上利用先、用途に制限がついています。
ここでもらえる期間固定Tポイントは、原則としてネオモバで株を買う用途でしか利用できません。
また、後述しますが、ネオモバでは毎月利用料として200円の利用料がかかりますが、この利用料にも充当できません。
SBIネオモバイル証券のデメリット
毎月手数料を徴収される
これが最大のデメリットですね。
ネオモバでは何もしなくても月200(税抜き)円のサービス料を徴収されます。先ほどお話しさせていただいた「毎月もらえる期間固定Tポイント200円」で、損益ゼロでしょう?ということなのでしょうが、何もしていないのに200円とられるのは、やはり気になります。
ちなみにこの200円か、株の取引き手数料を含んでいます。厳密には、月間50万円までの取引であれば、この200円以外に取引手数料を取られることはありません。
月間50万円を超える場合の取引手数料は以下の通り。
月額取引合計金額 | サービス利用料(月額) |
0円~50万円 | 200円(税抜き) |
50万円~300万円 | 1000円(税抜き) |
300万円~500万円 | 3000円(税抜き) |
500万円~1000万円 | 5000円(税抜き) |
1000万円~ | 取引金額が100万円増えるごとに+1000円(税抜き) |
SBIネオモバイル証券をおすすめするユーザ像
株初心者の方
やはり初めて株の取引きを行ってみようという方の入り口としては良いのではないでしょうか。
金額設定的にも易しい上に、ポイントを利用できるということであれば敷居も低いと思います。
また、基本的な証券会社としての機能も持っているので、慣れてきたらそのまま運用を続けてみるというのも良いでしょう。
Tポイントを余らせてしまう方
期限切れ間近のTポイントの逃避先としてはうってつけでしょう。
問題はサービス利用料をどのように考えるか、ですね。
期間固定Tポイントで株を買えば、実質サービス利用料はゼロ円だと考えてそのまま利用するというのも良いのかな、とは思います。
長い目でみると、その方がお得な気はします。
ロボットアドバイザーに興味がある
前述の通りウェルスナビと連携している為、ネオモバにで口座開設をすれば、ウェルスナビを利用することができます。
本格運用をお考えであれば、本体側に口座を開設した方が良いと思いますが、Tポイント運用のついでに少し使ってみたいという方にはちょうど良いかもしれません。
SBIネオモバイル証券取引の疑問点
配当・株主優待は受け取れる?
保有株数が単元株に達していない場合、配当は受け取ることができますが、株主優待は受け取ることができません。
保有株数が単元株に達した場合、株主優待も受け取ることができます。
毎月もらえる期間固定Tポイントは株取引に利用できる?
株券買付けに使うことはできますが、サービス利用料として充当することはできません。
取扱いできない銘柄は?
国内上場銘柄であれば、ほぼすべての株、ETF、リートの購入を行うことができますが、国内上場外国株式、米国籍JDRなどは取引対象外となっているようです。
取引所外銘柄は、変動する可能性がある為、詳しくはネオモバHPをご参照ください。
取引手数料はどのくらい?
取引1回あたりの取引手数料という考え方はありません。
月間の総取引金額に応じてサービス料として徴収されます。
株の売却代金は現金で受け取れるの?
現金で受け取ることができます。
Tポイントで購入した株券を売却すると現金になるというのは、それだけで少しお得な感じがしますよね。
税金は取られるの?
通常の株取引と同様に譲渡税が徴収されます。
譲渡税は現時点(2020年1月時点)では、国税・地方税に復興特別所得税が加味されて利益分の20.315%が徴収されます。
また配当を受け取った場合には、別途配当金にか課税があります。
NISA、iDecoにへの対応は?
iDecoには対応していますが、NISAには対応していません。
結論
私自身も最近、ネオモバで口座開設を行ってみました。余剰のTポイントを結構持っているということと、ウェルスナビを使ってみようと考えたせいです。
最近、少しロボットアドバイザーに興味を持っており、すこし運用評価を行ってみたいという思惑もありました。
ネオモバ、正直、面白いサービスかなと思います。サービス自体もよくできており、初めての株取引には良いと思います。
ただ、やはりガンガン株取引を行う人の為の証券会社ではなく、Tポイントを使う、または少額で取引するという方に向いている証券会社だと思います。
まずはここで少し経験を積んで、その先はまたゆっくり考えるという方には良い証券会社ではないでしょうか。
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