ネオモバで株を注文!なかなか約定しない?Tポイント注文は失効しやすいので注意!

レビュー

ネオモバで注文してみていつまで経っても約定せずにやきもきしたことはありませんか?普通の証券会社とは違うのでしょうか。

ネオモバイルの注文はどのように処理されて、いつ、いくらで約定するのでしょうか。このあたりを、実際の取引も使って確認してみたいと思います。

普通の株取引の約定値段の決まり方

普通の証券会社で単元株の注文を行うと、注文は証券会社を経由して執行市場(東証など)に出されます。

市場では「板」と呼ばれる株価のマッチング表があり、この表の上で顧客の注文値段・注文数表の比較を行います。

同じ値段で売り注文と買い注文が存在すれば、その二つの注文をくっつけて約定成立となります。

上の写真が実際の板の映像です。左側に売り注文、右側に買い注文が並んでいますよ。真ん中の気配値というのが値段です。

この状態の板に成り行きで買い注文を出せば、165.9円で即約定します。

なぜならば、165.9円には600,200株の売り注文がありますが、買い注文はゼロだからです。

こうした操作が繰り返されることにより、市場では株の注文が次々に約定します。

ネオモバの約定値段の決まり方

ではネオモバの場合はどうでしょうか。

実は、単元未満株(S株)の取引きは端株取引と呼ばれ、東証などの市場では取引されず、証券会社と顧客の間で1対1の取引(相対取引)となります。

この場合値段は証券会社(ネオモバ)が決めます。ではどのように決定するのでしょうか。ネオモバのHP(下記引用部出展)には以下の記述があります。

  • 0:00~10:30に注文した場合当日の後場始値で買付または売却します

  • 10:30~21:30に注文した場合翌営業日の前場始値で買付または売却します。

  • 21:30~24:00に注文した場合翌営業日の後場始値で買付または売却します。

明確には書かれていませんが、ネオモバは裏側で銘柄ごとに注文をまとめて、毎日寄り付き、後場寄りで注文を執行(市場に発注)し、その約定値段を使い顧客への約定値段を決めているものと思います。

ネオモバではありませんが、筆者が以前勤務していた証券会社でもS株の処理はそのように行っていました。

この為、ネオモバではザラ場中に注文をしても、なかなか約定しません。10:30以降の注文であれば、約定するのは翌日になります。

つまりネオモバでは一日の内で何度も売買するような回転売買はできず、いわゆるデイトレードを行うことはまず無理です。

 

ネオモバで注文が失効する場合

ネオモバでは成り行きでTポイントで買付けを行おうとした場合、かなりの確率で注文が失効します

以下の条件をすべて満たすと翌日に注文が失効します

  • 10:30~15:30の間の発注
  • 成り行き注文
  • Tポイントによる買い付け
  • S株の買付け
  • 前日終値よりも当日終値の方が高い

発注するタイミングでは、その日の終値が発注時点より高いか安いかは分かりませんし、どうすることもできません。

この為、確実に約定させる為には、最初の4つの条件をなんとかする必要があります。このうち、Tポイントでの買い付けとS株を譲れないとするなら、以下の2点に気をつけて発注する必要があります。

  • 成り行きで注文したいなら10:30~15:30の発注を避ける
  • 10:30~15:30に発注するなら指値で注文する

 

なぜ、こんな面倒なことになっているのか。実際に注文を出してみて、説明します。

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ネオモバで実際に注文を出してみる

では実際にネオモバで注文を出してみましょう。

銘柄は1株160円台で買えて配当利回りも4.6%程度付くみずほ銀行。ホントに銀行株は安いままに放置されていますよね。

注文を出した日時は、2020年1月22日の13時過ぎくらい。

この時のみずほフィナンシャルグループの株価は166.1円ですが、成り行き注文の為、概算約定代金は215円と表示されています。

株には銘柄ごとに値幅と呼ばれる値動きの制限値があります。概算約定代金が215円となるのは、この日のみずほFGの値幅上限が215円だからです。
成り行きの場合、「いくらでもいいから約定して」という意味の注文なので、最悪を想定して資金のHOLDを行っている分けですね。

しばらくしてから見てみた注文確認画面がこちらです。ステータスは注文中のままでやはり約定はしていません。

 

翌日(1月23日)、確認してみると注文は失効していました。

念の為、1月22日もみずほフィナンシャルの終値を確認してみると、166.3円でした。

前日(1月22日)のみずほフィナンシャルの終値は165.6円です。22日の終値(166.3円)よりも、21日の終値(165.5円)の方が高かったから、この注文は失効しました

理由は、注文時の資金拘束にあります。

1月22日の注文時に215円の資金(Tポイント)が拘束されましたが、これは1月21日の終値(165.5円)を基準に値幅いっぱいまで値段が動いた場合にかかる買付け金額です。

10:30~15:30の注文は、翌日の朝にもう一度注文処理が行われますが、この時に使われる基準値は1月22日の終値(166.3円)になります。

166.3円を基準に値幅いっぱいの資金拘束をかけようとすると、216円になりますが、前日に拘束した資金は215円しかありません。

通常は、この不足分を口座の資金から追加で徴収しますが、Tポイント注文の場合、追加で不足金額徴収しないので、この注文は失効となります。

かつて証券会社のシステム構築をしていた私の感覚からしてもイマイチな仕様だと思いますが、それを言っても仕方がありません。

とにかくネオモバでTポイント注文をするなら以下をまもることをおすすめします。

  • 10:30~15:30には注文しない
  • 成り行きで買付け注文は行わない

 

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まとめ

本日の結果を簡単にまとめると以下の通り。

  • S株注文の場合はすぐには約定しない(翌日になることも多い)
  • この為、デイトレードは無理
  • Tポイント注文は、成行注文、発注時間に注意

残念ながらネオモバで単位株未満の取引を行う場合、約定までにかなりの時間がかかるので、華麗にデイトレードという分けには行きません。

また、Tポイントの成行注文にかんする動きは、慣れてないと分かりにくいので、戸惑う方も多いものと思います。

慣れてしまえばそれほど困る問題でもありませんが、初心者に向いているサービスであるネオモバだからこそ、初心者に優しい仕様にして欲しかったという思いはあります。


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